「選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義」を 2,022 年 05 月 07 日に読んだ。
目次
メモ
選択について p24
わたしたちが「選択」と呼んでいるものは、自分自身や、自分の置かれた環境を、自分の力で変える能力のことだ。
選択するためには、まず「自分の力で変えられる」という認識を持たなくてはならない。
例の実験のラットが、疲労が募るなか、これといって逃れる方法もないのに泳ぎ続けたのは、
必死の努力を通じて手に入れた(と信じていた)自由を、前に味わっていたからこそだ。
これに対して、自分の置かれた状況を自分でコントロールする能力を完全に奪われたイヌは、自分の無力さを思い知った。
後にコントロールを取り戻しても、イヌの態度が変わらなかったのは、コントロールが取り戻されたことを認識できなかったからだ。
その結果、イヌは事実上、無力なままだった。
つまり動物だちにとっては、実際に状況をコントロールできるかどうかよりも、コントロールできるという認識の方が、
はるかに大きな意味を持っていたということになる。