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「ひとりEC 個人でも売上を大きく伸ばせるネットショップ運営術」を読んだ

投稿時刻2024年2月5日 15:00

ひとりEC 個人でも売上を大きく伸ばせるネットショップ運営術」を 2,024 年 02 月 05 日に読んだ。

目次

メモ

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僕は「ミウラタクヤ商店」というECサイト(オンライン上の店舗)を、「ひとりで」運営しています。

その一方、ECサイトの売上を短期間で400%成長させた経験をもとに、日本で第1号、世界では第21号目となる「Shopify教育パートナー」に認定されたことで活動の幅が広がり、売上アップの方法や効率的な運営ノウハウを発信する活動とともに、さまざまなEC事業者様への支援も行っています。
さらに近年は、ECに関するセミナーをさせていただいたり、「EC家庭教師」というEC運営に関するアドバイスを行うサービスも提供するようになりました。

p4

「ECサイト運営ってITのことだから難しそう」と、そんな声も聞かれます。
気持ちはすごくわかります。
ただ、言えることは、ECは物販に近いので、基本的にはインターネットが登場する以前から営まれてきた、お店でものを売るという「商売」が本質にあり、言うなれば泥臭い仕事です。
逆にいえば、スマートな知識がなくても、努力の方向性だけ間違えずに、愚直に頑張ることができれば、数字で結果が出るのがECサイト運営です。

p29

成長をコツコツと続けていく前提で取り組むのであれば、十分に食っていけると思います。
僕は最初の3ヶ月は赤字、それ以降の月はすべて黒字です。
ビジネスの構造として、誰でも初月から利益を出すのは難しいと思いますので、そこは覚悟してください。

手前味噌ながら、年商は成長していて、初年度と比較した時に今期(7期目)は売上が4倍近くまで成長し、年商は3年連続で1億円を超えています。

稼ぐ方法1 ハードルは低いが儲かりづらい受託業務 p31

受託業務とは、企業などから仕事を委託してもらう仕事。
企業のコンテンツ制作を受託したり、デザインを受託したり、システム開発を受託したりする仕事のことです。

既にスキルや実績のある人であれば営業活動をすることで、仕事を委託してもらい、売上を上げて入金を得られるため、早ければ受託した翌月には収入を得ることができます。
僕の経験で言うと、創業当初は「広告の仕事も物販の仕事も、長い赤字期間があるだろうな」と考え、最初の1年間は各方面に営業をしまくって、受託の仕事をメインに収益を上げていました。
独立前の会社では営業マンだったのですが、仕事でフォトショップを習得する必要があったため、フォトショップを使う受託業務が行えました。

肌感的にも、安価で通販ページを作って欲しい事業者が多いだろうと考え、楽天ショップに出店している会社にメールを送り、「ネットショップ経験者が作る、通販ページを受託で制作します」と営業し、仕事を受注していました。
営業方法もたくさん、試行錯誤しました。

長期的に契約してもらえる仕事でもなかったですが、低単価でも「目の前の日銭」を稼ぐために、頑張っていたと記憶しています。
創業1年目の売上は受託がメインで、その営業活動で得た利益を徐々にEC運営に投資をしていました。

p58

だから、何度もお店で買い物をしていただける、常連さんを増やしていくことが、利益を出しながらECサイトを運営していくための肝になります。

ましてや小さなお店なら、宣伝にお金をかけられません。
個人でECを始めた方ならなおさら、一見さんから常連さんに変わってもらえるように努力することが、商売を成長させる肝になります。
ちなみに、ミウラタクヤ商店の毎月の売上の7割は常連様からのものです。
新規のお客様は随時3~4割程度で、本当に常連さんに支えられています。

小規模ECサイトの努力の方向性は信頼を獲得すること p59

ミウラタクヤ商店は常連さんが多いと自負していますが、その要因はお客様とコミュニケーションを取り、ウェットな関係値づくりに力を入れているから、と分析しています。

自分で言うのもなんですが、僕の運営しているミウラタクヤ商店はお客様から凄く信頼されていると思っています。
LINEで雑談するほど仲良しの常連さんが多いです。

月商の70%はリピーターの方ですし、リピーターのお客様からいただける、ご注文の単価は1万円程度です。
もちろん、開店当初からこの数字を達成できているわけではありません。
ある時、「これからのECサイトはお客様との関係値をしっかり持たないと利益が出ないから、お客様から信頼を獲得できるように努力しよう」と決めて、お客様とウェットな交流をしはじめてから18ヶ月後に達成しました。

18ヶ月で月商のリピーターの割合は200%を達成し、1回の発注単価は160%になりました。
そして全体の売上も400%を達成しています。

お客様の課題を解決する p62

ミウラタクヤ商店のコンセプトは「社会の脂肪を減らす」です。
運営上心がけていることは、商品を届けることよりも、お客様の食生活を改善するECサイトであること、と捉えています。

そのため、日々ダイエットや健康に関する情報発信を行うほか、お客様の悩みに関する問い合わせにはすべてLINEで対応する、というコミュニケーションを行っています。

つまり、先述の通り「痩せたい」というお客様の課題を一緒に解決するつもりで、ECサイトを運営しているわけです。

もちろん、ここまでしなくても「商品が良いから」という理由や、「便利だから」という理由でリピートしていただけることもあります。
しかし当店のように、「お客様の課題を解決する」という気概で、積極的にお客様と交流していくと、リピーター率は圧倒的に上がっていきます。

ちなみに当店は、今流行の「サブスクリプション(定期販売)」などは行っておらず、お客様にその都度決済してもらう、という仕組みで運営しています。
それでも多くの方にリピートしていただけていると自負しています。
正直、定期販売などの仕組みに頼るより、熱意を持ってお客様の役に立つ行動を増やすほうが常連さんを増やせると考えています。

繰り返しますが、何度もリピートしてもらうためにやるべきことは、「お客様が感動してくれるくらい、お客様の役に立つことに全力を出す」ことです。
ECサイトの運営は作業ではなく商売ですので、お客様に喜んでもらえる価値を提供する必要があります。

スピーディな対応はお客様を感動させる p69

ミウラタクヤ商店における最大のスマホ活用法は、LINEのチャット機能を利用したお客様との1対1の対話です。
スピード感のあるカスタマーサポートやコミュニケーションを取ることで、お客様からの多大なる信頼を獲得できていると考えています。

お客様からは毎日40~50件の問い合わせをいただきますが、ほとんどスマホで返事をしています。
ちょっとした移動の時も、LINEで問い合わせが来たら、気づいた時にすぐ返事をします。

三浦が使っているスマホアプリ&サービス p74

ECサイト運営
Shopify 、アマゾン (モール)

メッセンジャー
LINE 、 Messenger 、 Chatwork
広告
グーグル、フェイスブック、 Criteo

制作
Evernote (文章)、 Canva (バナー作成)、 InShot (動画編集)

事務処理
グーグルアプリ全般 (スプレッドシート、ドキュメント、スライドなど)

配送関連
Qxpress (Qoo10の配送サポート) 

質問や相談事もテキストで p77

また逆に、Shopify教育パートナーという立場にあるため、「Shopifyについて教えてほしい」「ZOOMでお時間もらえませんか?」などとと言われる場合があります。
その時も「テキストで質問を先にもらえますか?」とお願いしています。
そうすると、意外にMTGをせずとも、2~3回のやり取りだけのテキストコミュニケーションで解決できる場合もあります。
たまに「テキストで質問をください」とお願いして、そのまま連絡が来なくなる人も多くいます。
この経験からも、MTGをするということは「自分の思考を整理する時間を人に押し付けている要素もある」ということを感じており、MTGは極力しないようにして、取引先にもそのようにお願いしています。

p80

たとえば、ミウラタクヤ商店では配送の時間帯指定を受け付けていません。
もともとは受け付けていたのですが、想像以上に負担が大きく、お客様へ良い影響を与える施策としてのバランスが悪かったため、3年前に思い切ってやめることにしました。

お客様は大切な存在ですが、すべての要望に答えると自分の負担が大きくなりすぎて、作業に忙殺されて、本来提供できる価値が提供できなくなります。
そして要望は受け続けることで、永久に増え続けます。
なので、自分で線引きをすることが効率化につながります。

「できないことがある」という前提でサービスを設計しよう p83

会社員時代の10年の経験と独立してから5年以上ECサイトを運営した経験から、僕の中に一つ結論があります。
それは、できないことをできるために頑張るよりも、できないことがある前提で仕事の全体図を設計したほうが、圧倒的に効率が良いということです。
極端な例で、異論も出そうですが、こんな一例があります。
物販をしていると、毎日「在庫管理」という作業が発生します。
販売と仕入れの出入りを毎日確認して、帳簿に載っている在庫と実在する在庫数が合っているかを確認する作業です。
僕が会社に勤めているときは、すべて手作業で在庫管理をしていたのですが、商品の種類が300を超えていたので、毎月2000~3000円分ほど出入り不明の在庫が発生していました。

当時はその2000円の在庫の相違を把握するために、改めて過去のデータを引っ張り出して、見直して、帳尻を合わせるということをしていました。

この作業のために、月で3~4時間ほどを使っていました。

このような作業が毎月発生したのは、「在庫管理は完璧でなくてはならない」という前提のもとで運営されていた結果だと思います。
ダメな人間と思われるかもしれませんが、僕はこの作業を「めちゃくちゃ無駄」と感じていたので、独立してからは在庫数のズレは出るものという前提のもとに2000円を捨てることにしました。

この前提で運営することで2000円を失いましたが、3~4時間の時間を確保することができました。
誤解を恐れずに言うと、些細なミスの帳尻合わせに時間を無理やり使うか、意図的に雑にすることで作業時間を削減するかの選択です。
丁寧さと時間はトレードオフなので、バランスを見極めましょう。

p87

ほかにも、当店では「プロテインのシェイカーを開発したい」と日本国内で業者を探していたのですが、コスト的にも内容的にも満足できる業者が見つからず、英語で「PROTEIN SHAKER OEM」と検索したところ、Alibabaという中国のプラットフォームを発見しました。
そのプラットフォームに出店している業者に依頼をしたところ、日本でもらった見積もりの3分の1の価格で、かつ内容も満足できるものを作れる業者を発見できたので、即発注しました。

p92

すぐに相談ができる、すぐに愚痴が言える仲間がいるというのは、メンタルの安定のためには必要です。
だから、会社はひとりで、社外にはたくさんの仲間がいる状況を作りましょう。

ちなみに、僕が毎日のようにチャットをしている友達は、Shopifyエキスパートであるフラクタの河野社長と、ストアヒーローの黒瀬社長、Shopifyアプリを開発しているフロアスタンダードの高松社長です。

p92

僕の感覚ですが、フェイスブックよりもツイッターのほうが、新しい出会いに溢れている気がしています。
フェイスブックはリアルでのつながりをオンラインに持ってくるSNSですが、ツイッターはオンライン発で「新しい出会いを得られる」というメリットがあります。

今も昔も「ツイッターは炎上ツール」みたいな印象がありますが、本来の姿は「コミュニティツール」であり、リアルな世界のコミュニティの延長のような感覚を持っています。

p98

商品の仕入れルートは、主に「仕入れ」か「OEM」の二つに別れます。
ざっくり言うと、仕入れは商品を既に作っているメーカー企業から販売商品を仕入れる方法。
OEMは「Original Equipment Manufacturing」の略で、OEM工場に自社の商品企画を依頼し、オリジナルの商品を作るという方法です。
あまり知られていないのですが、世の中にはOEM工場という受託生産を基盤とした工場があります。
食品、衣類、雑貨などなど、いろいろなカテゴリでオリジナル商品を作ってくれる生産者のことです。
物販の商品開発を考える時は「商品カテゴリ名 OEM」で検索すると、多くの企業がヒットします。

仕入れ販売から始めて、徐々にOEMにシフトする p100

かくいう僕も、創業当初はメーカー様から商品を仕入れさせてもらって、自分で商品をアピールするサイトやページを作り、広告で集客をかけて売っていました。
利益率は低かったのですが、当初は仕入れの予算があまりなく、大きく仕入れができなかったので、コツコツ少しずつ仕入れては売って、仕入れては売って……を繰り返しました。
徐々に売上を広げていき、少しずつ予算を増やしていく、という方法で商売をしていたわけです。

そんな時期を経て、ある程度の売上が立ち、いろいろな種類の商品をテスト的に販売できるようになると、市況の反応にも手応えを感じるようになりました。
その段階で、OEMで売れ筋の製品をオリジナルで開発をしてみる……という流れで商品開発をしてきました。

状況にもよりますが、ひとりで独立する時は資本がないと思うので、取扱商品のメーカーと仕入れ交渉をして、自分でサイトを作り、少しずつ売上を伸ばし、成長したら自社ブランドを作る、という方法を僕はオススメします。

最適な商品点数を見極めよう p103

こういった理由もあり、僕は小規模事業者が商品点数をむやみに増やすことはオススメしていません。
在庫管理に時間を割くよりも、SNSの発信や広告の運用など、売上につながることに時間を割くべきと考えているからです。

ちなみに当店では、「15商品以上のバリエーションを作らない」と決めています。
理由は先述の通りで、これ以上商品点数を増やすと、必要以上に在庫管理などに時間が割かれてしまうからです。

むしろ現時点でも「商品数が多いな……」と思っているので、今後もっと減らしていく可能性もあります。
それくらい商品点数を無駄に増やすことにネガティブな印象を持っています。
商品点数が増えるということは、EC運営全般にわたる負担が間違いなく増えます。
注意しましょう。

もちろん、「既に人気商品がある」「アパレルだからSKUや商品点数が多くないと心配……」という場合は、商品点数を多くしても構いません。
ただ、これからひとりECまたは小規模で商品開発をスタートする場合は、商品点数が少なくて済むような設計をすることをオススメします。

卸サイトを活用するのもあり p106

「売るものがない……」と悩まれる方へ提案です。
世の中には「卸サイト」というものがあり、スーパーデリバリーやネッシー (NETSEA) などオンライン上で商品の仕入れ交渉ができるサイトがあります。

会員登録をすると、消費者に販売する商品だけでなく、店舗の備品などを「卸売価格」で購入できます。
出品されている商品数はどちらのサイトも、100万点以上と非常に豊富です(2021年12月時点)。

「卸サイト 仕入れ」などで検索するとたくさん出てくるので、こういった卸サイトを回遊し、自分が欲しい商品を探すというのも、商品仕入れの一つの手段です。

僕も一部アパレル販売をしていた時期は、スーパーデリバリーから5種類ほどマフラーを仕入れてアマゾンで販売することもしていました。

p107

「それを探すのが難しいねん」と思われるかもしれませんが、一つ簡単な方法があります。
それは、海外で話題の製品を仕入れたり、それを参考に日本向けに商品開発したりするという手法です。

なんとなくの感覚ですが、海外で流行したものは3ヶ月~12ヶ月ほどで、日本に上陸して流行します。

もちろん、海外で流行するもの全部が日本に上陸するわけではないですが、この海外で話題になっているものを先んじて開拓し、日本国内で一生懸命販売するのは有効な手法です。

海外で話題のものを参考にすると上手くいくことも p107

ミウラタクヤ商店の現状は、お客様とのコミュニケーションにより「買っていただける理由」を作ることで、既存の商品を広めるということに力を入れています。
なので、新製品は1年近く出していません。

しかし、創業当初は「ヒット商品の開発」を目指してさまざまな商品を企画し、試行錯誤してきました。
そんな経験から「ヒットする法則」を紹介します。
それは「話題性がある」にも関わらず「競合がいない」ものです。

価格設定は利益額と回転率で考える p123

売る商品が決まりました。
次は「いくらで販売するか?」を考える必要があります。
仕入れの商品であれば、メーカーが定めた「上代」と呼ばれる販売価格があるので、値付けは必要ありません。
一方、自分で商品を開発した場合、値付けが必要になります。

値付けの方法論 p123

初めて商品を作る時は、何を基準に値付けをすれば良いのかわからないと思います。
そんな時は「最も利益額が大きく、最大回転するポイントを見極める」という考え方を基準にしてみるのが最も手っ取り早いと思います。

より具体的にいうと、値段を上げたり下げたりしながら、売れやすい、かつ利益を確保していました。

できる金額を探すという手法です。
商品を販売した時に、「利益額が最も大きくなる」かつ「売れている手応えがある」金額を探して設定するわけです。

値段は「受注率(サイトに来てくれた人に対して売れる確率)」にダイレクトに影響を与えます。
3000円で販売したら100人中10人が購入してくれた商品を、2000円に値下げして販売したら100人中30人が購入してくれたりします。

ECサイト運営で最もコストがかかるのは「集客」です。
集客コストの費用対効果にかかわるのが受注率で、商品の値段は受注率の変動に影響します。
少し複雑な話ですが、その受注率を最も高めつつ、利益も担保する金額が適正な値段と考えています。

適切な値段の探し方 p124

ネット販売を行う際に「この値段で売れるかどうか?」という議論がありますが、正直「売れる」というのはいろいろな要素が絡んでいるので、やってみないとわかりません。
しかし、値段の影響力は大きいです。

なので、「適切な値段を探す」というのはとても大事。

では、どうやって適切な値段を探すのか?
答えは簡単です。
販売価格を適宜、変更するのです。
僕はこの方法でOEM第一弾の製品の値段を決めました。

ある程度、販売できる環境を作り、ECサイトに訪れる人が増えてきたら、そこから三日おきに値段を変えて反応を見てみましょう。
そうすると、売れる個数が如実に変わってきます。
「最も安い価格」「最も高い価格」「中間の価格」などいろいろ試して、先述した「最も利益額が大きく」かつ「最大回転する」販売価格を見極めましょう。

ただ、お客様からすると「昨日高く買ったのに今日は安くなっている」というブランドへの不信感にもつながりかねないため、頻度に注意しながら実践しましょう。
そして、買ってくれたお客様へのフォローも忘れずに。

商品+接客で商品の価格を上げることができる p127

ミウラタクヤ商店は健康食品屋としてサプリメントなどを販売していますが、ドラッグストアに比べると割高な商品もあります。
しかし、安定的にリピートをいただけているお客様が多くいらっしゃいます。

「商品の品質が高いのでは?」と言われそうですが、間違いなくリピートいただけている要因は「接客で手厚くお客様のダイエットを支援しているから」と断言します。

僕は「これからのECはお客様とのウェットな関係値を築く努力をしないと廃れる」と考えているので、お客様に割高でも継続的に購入をしていただけるように、全力でオンライン接客を実践しています。

パッケージサイズにより売れる・売れないは決まる p129

開業当初、自社ECサイトでハンドメイド作品を販売するのと並行して、Qoo10というサイトでサプリメントなどの健康食品を販売しており、そちらも順調に注文が取れている状況でした。

現在は、配送は外部へ委託していますが、当時は自宅から1件ずつ手作業で発送しており、自分だけでは手がまわらないので嫁にも手伝ってもらいながら、梱包・発送作業だけで1日が終わる、みたいな多忙な日々を送っていました。

ハンドメイドは割れ物だからプチプチで梱包して、段ボールで出荷をして、サプリメントは簡易封筒に入れてネコポスで出荷をするという流れで、毎日100~200件の発送をしていました。
差額は340円ですが、1000人の方から注文をいただいた時の総額は、34万円です。
この金額が小さくないことは想像に難くないと思います。
このような理由から、配送費用が大きいとコストを考慮してしまい、打てる販促施策が減ります。

盛り上げ感を出すためにセールやキャンペーンを打つことがあり、送料無料キャンペーンはよく使う手法です。
しかし、送料が高いとこのキャンペーンが非常に打ちづらくなってしまいます。

EC運営においては、想像以上に送料は大事なファクターなんです。
そのため僕は、新しく商品開発をする時には「ネコポスサイズの商品作り」を推奨しています。

ひとりECでは自分が愛せる商品を作ることが大事 p133

多数決をとる組織は多いですが、多数決の結果って最大公約数の結論なので、言い方を変えれば「無難な商品」です。
世の中にこれだけたくさんの商品がある中で、無難なものが爆発的ヒットを記録するでしょうか?

もちろん、組織で多数決をとることは仕方がないと思います。
組織によって仕事の進め方はいろいろです。
しかし、すべてが自分の責任になる「ひとりEC」において、人の意見で決断をするのはリスキーです。
販売を開始して売れなかったら、人のせいにしてもしょうがないので。

p149

たとえば、高名なデザイナーやスキルの高いプログラマーに制作を依頼し、自分の思った通りの機能やデザインを実現するECサイトを作ったら、数百万円はかかるでしょう。
しかし、「こだわりすぎないECサイト」であれば、無料~月額数千円で作れます。

また、100万円のこだわりを乗せたとしても、100万円ぶん売れることはありえません。
断言しますが、「売上に影響しない、意味のないこだわり」は存在します。
規模の大小問わず、さまざまなサイトで、そうしたこだわりが盛り込まれていたりもします。
しかし、「ECサイト運営をこれから始めたい」という人なら、売上に貢献しないこだわりに時間やお金を割くよりも、サイト構築後にどのようにして売るかを考え、そのための努力に時間を割くほうが大事です。

ECサイトの見た目にこだわるより、大切なこと p154

ECサイトはお客様にとって、その商品を知るための「きっかけ」でしかないので、運営者側が何もしなければ新しい動きは生じません。
しかし逆に言えば、SNSなどを通してお客様とコミュニケーションが取れていれば、簡素なECサイトでも大きな売上を作ることができます。

EC業界で活躍している人と情報交換をしていると、「このサイトで、そんなに売上あるの?」と驚くようなサイトに出会うことがあります。
実際「見た目が質素すぎる」と思えるサイトなのに、月の売上が常に数百万円ある、みたいなサイトが存在するのです(ミウラタクヤ商店のトップページも見てみてください。めちゃ質素なほうだと思います)。

だから、僕はサイトのコンテンツやSNSを活用してお客様としっかり交流をすること、しっかり言葉を紡いで何度も働きかけ、お客様へ有意義な提案をすることが大事だと考えています。
てか、断言します。
絶対にそうです。

p166

そんな手間を軽減してくれる仕組みが、 Shopify に用意されている「Shopifyアプリ」です。
Shopifyアプリは、たとえばスマホにインストールするアプリと同じようなものです。
読者の皆さんも、自分のライフスタイルや好み、また機能を向上させるために、スマホにアプリをインストールことがあるかと思います。
スマホにアプリマーケットがあるのと同じように、Shopifyにも「Shopifyアプリストア」というマーケットプレイスが存在し、そこから自分が欲しい機能を手軽にインストールすることができます。

コンテンツはどうやって考える? p173

メディアコマースとはいえ、発信内容が思いつかない人も多いかもしれません。
そんな時にオススメなのは、お客様が抱えているであろう課題を、まずはストレートに解決できる提案から徐々に考えていくと取り組みやすいです。

たとえば、当店に来られるお客様は、ダイエット食品を求められています。
お客様の解決したい課題は「健康食品を買いたい」ではなく、「体重を落としたい」「健康のために栄養を摂取したい」といったニーズがあります。

そのため僕は、「体重を落とす方法」だったり「健康のために必要な栄養素」などの情報を、当店の商品の使い方などと絡めた形でブログやメルマガで発信し、お客様にお届けしています。
「この情報は読者であるお客様の役に立つかな?」と、常に考えながら発信をしています。

発信する内容については「商品について一切書かないメルマガ」も多々あります。
商品が売れることと同時に、お客様の課題を解決できることも同じくらい大事と考えているからです。

たんに買い物をしてもらっただけでは、お客様の信頼は得られません。
しかし、課題を解決することで、お客様はお店を信頼してくれます。
信頼は口コミやリピートにもつながり、さらに信頼の輪を広げてくれます。
だからECサイトを作るなら、お客様から信頼をもらえるメディアとコマースを併せ持つサイトを作ることを提案します。

ターゲットはまず自分を設定するのでもOK p176

そんな時は、ターゲットを自分自身に設定することで、コンテンツを考えやすくなります。
僕は今でも新しい商品開発や企画を考える時のターゲットは自分自身です。
たとえば、「過去の自分が欲しい商品」や「自分自身の生活に馴染むもの」という視点で開発しており、サイトのコンテンツも「自分が興味のあるテーマかどうか」で判断しています。

一時期、アンケートなどを積極的に活用してお客様の声を収集し、発信内容などを決めていたことがありましたが、アウトプットが無難になってしまい、まったく面白みのない情報になってしまったことがありました。
そうした経験から、過度にお客様の声を聞くのをやめて、「自分が欲しいかどうか」「自分が面白いと思えるかどうか」を基準にして、コンテンツ作りを行っています。

ユーザーニーズを拾うと言えば聞こえは良いですが、盲信すると間違いなく無難な結果になります。
だからターゲットを自分にして、自分が心底「こうだったらいいな!」と思うことから、発信するコンテンツを決めても良いと思います。

毎日学べば1年後には大きく変われる p180

自画自賛しているわけではありませんが、事実として僕はダイエットに関してめちゃくちゃ詳しいです。
自分自身の課題を解決するために、数年かけて本気で勉強したからです。(オタク気質でもあります)。

実は3年前に僕自身がダイエットに挑戦し、失敗と成功を経て10キロの減量に成功しました。
その時にダイエットについてたくさん勉強して、店長自ら論理的にダイエットの真実を語れるように努力しました。
ECサイトのコンテンツ作りや運営に関しても、感覚的には「自分の経験と学習から得た、痩せるための情報をお客様へ還元する」という意識で取り組んでいます。

「ブログを読んで信用できたから商品を買いました」

これはお客様からLINEでよく言われるコメントです。
商品にまつわる背景知識について詳しくなることは、こうしてお客様からの信頼を獲得するのに役立ちます。

読者の皆さんは、現状そこまで商品について詳しくないかもしれませんが、日々商品について学び続けることで、1年後には相当な売り手になれる可能性があります。
だから、商品やその背景、歴史、技術などさまざまな事柄を徹底的に勉強しましょう。

p182

ブログやSNSなどの情報発信や、商品の販売ページを作成する時にコピーを考えますが、そのコピーはお客様を惹きつける言葉を選ぶ必要があります。

人を惹きつけるために、「課題を解決してくれそう」とか「面白そう」「役に立ちそう」といった観点で考えるのが基本ですが、さらに一歩踏み込んで「お、わかってるねぇ!」みたいに共感される「共通言語」を見つけ出すと、常連になってくれるお客様とつながりやすくなります。

実際、ミウラタクヤ商店は2年前からツイッターを活用し、糖質制限ダイエットに興味のある3000人の方々とつながることができました。
理由は「共通言語を見つけた」からです。

p187

なので、ECサイトに掲載する情報はハイコンテクストの逆で、事細かく具体的な言葉や数字を用い、誰が読んでも理解できるような「ローコンテクスト」な文章を書き、お客様に丁寧に情報を届けるように心がけましょう。

一瞬でも「?」が生じた場合、お客様の離脱につながる可能性が格段に上がります。
そのため文章の中でお客様の「?」が発生しないように、用意周到に言葉を選び、可能な限り噛み砕いて説明する姿勢を持ちましょう。

掴みにこだわれ。最初の一言が面白くなければ読まれない p189

ミウラタクヤ商店では、お客様の読み心地に配慮し、かつ人あたりの良さを出すコツとして、「掴み」を使います。

要は最初に軽くボケます。

たとえば、ブログの冒頭で「酒を飲んで娘に絡んだら「臭い!』と一蹴されたアラフォーの三浦です」みたいなことを書いて軽くボケます。
リアルな人となりを見せます。
そうすると、「しょうもないこと言ってるなあ」と緊張を解してくれ、スーッと文章の中に入れて、不思議と最後まで読んでもらえることが多いです。
実際、ボケたことに対して「三浦さんの文章の最初の三行が好きです」と言われることも多々あるからです。

あえてボケて「隙を作る」ことで、お客様にとっての入り口が自然と広くなるのでしょう。
ボケがウケると、その後の文章も読まれるのは、人あたりの良さで入り口を広く取り、その後の文章を1000文字程度と短く、そして具体的かつ丁寧にローコンテクストな文章に仕上げるという、僕なりの手法をちりばめているからだと想像します。

同じネタを何度でも使ってOK。届くよう努力することが大事 p192

コンテンツ制作の大前提として、そもそもお客様は能動的にブログを読んでくれることなどない、あってもまれである、という認識も必要です。
わざわざサイトに訪れてくれただけでもありがたいのに、そこからさらに長文のブログまで辿り着き、ましてや最後まで読んでもらえるなんて……実際そう都合よくいくものではありません。

EC家庭教師の生徒さんと話していて、「ブログ書いたんですけどねぇ……」と悩みを相談されることがあります。
厳しいことを言うと、書いただけで読まれるはずがありません。

読者の皆さんも、ネットニュースは当たり前のように読むと思いますが、たまたま広告で見つけた会社のブログやニュースを読むでしょうか?
たぶん読まないと思います。

昨今の消費者の環境や動向から考えると、情報はわざわざ自分で取りにいくものではなくなってきています。
消費者はあくまで情報に対して受け身です。

なので、ブログなどのコンテンツも作った後に「わざわざ届ける」必要があります。
SNSを活用して、作ったコンテンツのURLをお客様との会話の節々に貼るなど、コンテンツを届けるにも努力が必要です。

そのために有効なのが、言い方を変えて何度も訴求するという手法です。
同じ商品を紹介するにしても、言い方を変えることでお客様に刺さるポイントを変え、興味を持ってもらえる確率を上げるという手法です。

商品ページの改善も同じように行おう p195

同じ商品の訴求方法をいくつか考え、改善を試してみるのは商品ページにも有効です。
というのも、お客様が商品をカートに入れるかどうかは、商品ページを見て決定するからです。
商品ページは一つの商品につき、一つしかありません。
よく商品ページを完成させただけで、修正や改善を一切しないサイトを見かけますが、ブログや広告コピーと同じようにお客様に刺さる言葉は試してみないとわかりません。
キャッチコピー一つで売上が劇的に変わるのだから、商品ページも常に改善し続け、「当たりクリエイティブ」を模索しましょう。

売上は四つの要素を最適化することで上がる p201

ミウラタクヤ商店では、お店の状況をさまざまな数字で分析・検証していますが、突き詰めると売上を構成するために最適化すべきポイントは、次の四つに絞ることができます。

売上最適化の4要素
・集客数
・受注率
・リピート率
・発注単価

常連さんは近くにいる p209

本当にあった話ですが、京都にある海外観光客に人気のカフェから「越境ECをやりたい」と相談をいただいたことがあります。
いろいろと話しているうちに、なんとフェイスブックページのフォロワーが6000人もいることが判明。
にもかかわらず、「どうやって広告をやるのがいいですかね?」という話をされているわけです……。
僕が「まずは6000人に提案しましょう」と切り出したところ、「その発想はなかった……」と言われたことがあります。

こういった話は、このお店に限らず、本当によくある話です。
既にたくさんのフォロワーがいたり、自分たちのことを認知してくれたりしているお客様のことを忘れて、「新規のお客様を集めることが売上につながる」と信じてしまいがちです。
オンラインは新規顧客を求めるべきという無意識の常識を感じてしまいますが、そんなことはありません。

むしろ、身近な既存のお客様こそが大事です。
既存のお客様が常連さんとなり、常連さんが新規のお客様を連れてきてくれるようになります。

決済方法の種類を増やす p212

EC家庭教師でアドバイスをする時に、僕の中に指標があります。
それは「受注率1%」を目指すようにすること。
僕の感覚値では受注率1%は平均的であり、これを下回るとサイト内に解決すべき改善点があると考えています。

そんな時に有効なのが、意外に知られていないのですが、「決済方法の種類を増やす」という方法です。
EC家庭教師の生徒さんでも、「クレジットカード支払い」と「銀行振込しか決済方法を導入していないケースが多く見られます。
そこで決済方法に「コンビニ払い」や「スマホ決済」などを導入してもらうと、受注率が上がります。
理由は「クレジットカードを自由に使えない環境」のお客様も多くいるためだと思います。

Shopifyに限った話になりますが、 KOMOJU や Paidy などの決済方法であれば、個人運営のECサイトでも簡単にコンビニ払いを導入できます。
月額費用も発生しないので、もし決済方法が少ない、かつ受注率が1%を切る場合は、決済方法の種類を増やすことをオススメします。

リピーターのきっかけに。メルマガは質よりも頻度を上げる p215

ECサイトの売上アップには、リピーターのお客様から注文をいただくことが非常に大事ですが、そのためにはメルマガの配信は非常に有効です。
ミウラタクヤ商店では、毎月の月商の30~40%はメルマガ経由の売上なので、この数字からしても、EC運営においてメルマガ配信は絶対にやったほうが良いです。

メルマガの頻度を上げると売上も上がる p215

僕の最近の感覚ですが、売上を上げるためのメルマガは、「質」よりも「頻度」が重要と感じています。
1000文字の文章を1回配信するより、333文字を3回配信するほうが売上アップにつながると感じています。

その理由はおそらく、メルマガがコンテンツの発信という役割を担っていることに加えて、リマインダーの役割が強くなってきているからではないか、と推測しています。
メルマガを配信すると、シンプルに「お客様が店に訪れるきっかけ」を作ることができます。
このきっかけの頻度を上げることで、お客様も来店しやすくなり、結果として売上が上がるのではないでしょうか。
だから頻度が大事です。

また、メルマガを受信してくれているお客様も、文章量が多いと「読むのが大変……と思われて、お店に訪れる以前に、そもそも読んでくれないようにも感じます。
実際にEC家庭教師の生徒さんのお店でも、「文字数は少なくてもいいから、配信頻度を上げよう」と決意して方針転換したところ、明らかに売上が向上しました。

この経験からも、メルマガは内容や質よりも、「頻度」を上げる努力をすることをオススメします。

最も手っ取り早いのが広告、SNSとSEOは時間がかかる p218

では、集客の選択肢がある中で、ECスタート時はどの手法をメインに用いていくべきでしょうか?
スタート時に売上を上げるために最も手っ取り早いのは、コストはかかりますが、広告への出稿です。
理由は他の手法で結果が出るまでに時間がかかるため、数カ月間売上ゼロ……というリスクを回避できるからです。

SNSやSEOは無料で集客できる手法ですが、相当な労力と時間がかるため、これらのみで集客活性を目指すのはオススメできません。
まず、SNSは魔法の伝播装置ではないので、徐々にフォローしてくれる人を増やすために発信と交流を繰り返す必要があります。
100人フォローしてくれる人を増やすのも、そう簡単な話ではありません。
コッコツ発信と交流を増やすことで、地道にフォロワーは増えますが、売上に影響するまでには相当な時間がかかります。

そしてSEOについても、検索結果で上位表示するまでに、相当な時間がかかります。
少なくとも2~3ヶ月はかかります。
ということは、既にお客様がいる状況ではない限り、SNSとSEOだけで売上アップを目指すと、ザラに3ヶ月は売上がゼロということにもなりかねないのです。

最近、ミウラタクヤ商店のLINE友達登録者数は2万人を突破しました。
しかし、この数字達成にも4年の月日がかかっています。
稀に急激にフォロワーを増やしているアカウントなどもありますが、再現性は1%未満だと思います。
SNSのフォロワー獲得は時間がかかるものと考えましょう。

副業ならまだしも、会社の事業としてやっている場合、2~3ヶ月売上がないというのは、社内の立場上かなり厳しいはずです。
SNSやSEOにも力を入れながら、コストはかかりますが、ECスタート時は広告で集客をすることをオススメします。

ひとりECならグーグルとフェイスブック&アフィリエイトで十分 p220

完全に僕の偏見でもあるので異論は認めますが、ひとりECにおけるネット広告は、グーグルとフェイスブックとアフィリエイトの三つの媒体で十分です。
下手に媒体の数を増やして、管理画面の数を増やすと、作業効率が悪くなりますし、画面を操作することが目的になりがちに……。
なので、むやみに広告媒体を増やすのはオススメしません。

p222

そうした考えのもと、ひとりECで集中的に運用する媒体として、僕はフェイスブックとグーグル広告を選んだわけですが、それ以外だとリスクが少ないアフィリエイト広告に出稿するのも良いでしょう。

アフィリエイト広告とは、成果報酬型広告のことで、出稿自体には費用が発生せず「注文が入ったら広告費を払う」という出稿主にとってはリスクの低い広告です(図表5-3)。
コストパフォーマンスが明確で、広告費をコントロールしやすいものなので、初期段階は導入をオススメします。
出典: A8.net 「アフィリエイト広告とは」を参考に作図
(https://www.a8.net/ec/about/)

立ち上げ初期に用いるべき広告とは? p223

ミウラタクヤ商店の物販は、実はモールからスタートし(アマゾン、Qoo10、ヤフーショッピング)、こぢんまりとした自社サイトを持っていました。
創業初期の集客施策は、アフィリエイト広告のみで、売上は月数万円。
ひたすらモールで運営を頑張る日々……。

しかし、先述のように、まずは売上を立てるための広告を出稿していたことが幸いし、ある時期から提携アフィリエイターから急激に発注数が伸び、一気に売上が上がっていくことになりました。
そうなったらチャンスです。
自社サイトから利益が出るようになったら、次の打ち手を考え、実行しましょう。
僕の経験をもとに、ECサイト立ち上げ初期にオススメの広告タイプやメニューを紹介します。

ステップ 1 検索連動型広告 (リスティング広告) p224

自社サイトから利益が出るようになって最初に出稿したのは、グーグル広告のタイプのうち「検索」です。
これは検索エンジンに打ち込まれたキーワードに連動して、ユーザーの検索結果画面に表示されるテキスト広告のことで、検索連動型広告やリスティング広告と呼ばれます(図表5-4)。
キーワードをもとに広告を表示するため、僕はアフィリエイト広告で成果が出たキーワードを利用しました。
SNSをウロウロしている人よりも、「商品を探している人」のほうが買ってくれる可能性が高いと考えたからです。

その結果、CPA (コンバージョン単価) が1000~2000円で、300~400件ほどまで注文を増やすことができました。
幸い、当時扱っていた商材に競合はほとんどおらず、創業初期の売上を後押ししてくれました。

ステップ 2 リマーケティング (リターゲティング) p225

順調に利益も出はじめ、もっと露出を増やしたいと思って開始したのが、グーグル広告の「リマーケティング」です(フェイスブック広告はじめ、他の広告媒体にもリマーケティングはあります)。
これは一度サイトに訪問くださった方へ、別サイトの広告枠にバナー広告を表示するもので、「オーディエンスマネージャー」から設定できます。
他の広告では「リターゲティング」と呼ぶこともありますが、名前が違うだけで機能は同じです。
アフィリエイト広告や検索連動型広告を通して、一度サイトに訪れたお客様は「商品を探している人」なので、再アプローチをかけることで、何も知らない人に比べて商品を購入してくれる可能性が高い、という特徴があります(図表5-5)。

この作戦も当たり、自社サイトは「利益を出しながら広告を出稿する」という理想的な流れを作ることができました。

ステップ 3 ショッピング広告、ディスプレイ広告ほか p227

利益と広告出稿のバランスが取れ、経営が軌道に乗った成長期には、次々に新しい広告を出稿するようにしました。
たとえば、グーグル広告の「ショッピング」「スマート」、フェイスブック広告の「類似オーディエンス」「カスタムオーディエンス」などの広告タイプやメニューです。
グーグルとフェイスブックで利用できる広告は一通り出稿し、運用してみたという感じです。

ECサイト立ち上げ初期に用いるべき広告 p228

1 検索連動型広告 (リスティング広告)
2 リマーケティング (リターゲティング)
僕の提供しているEC家庭教師サービスで広告の相談をする時にも、初期に押さえるべき広告として、まずはこの二つを推奨しています。
創業初期にはまず、商材が何であれ、これらの広告は有効です。
どちらも前節で触れた「身近な人へのアプローチ」になる広告だからです。

1については、グーグルの検索連動型広告 (リスティング広告) が最初の一手としてオススメです。
その際、自社名や商品名で商標がある場合は、商標をキーワードにした出稿は押さえるべきポイントです。
本書では、この商標を用いた広告出稿のことを、わかりやすく「商標」または「商標リスティング広告」という名前で呼ぶことにします。

2については、1の成果によってサイト訪問者が増えてきてから優先して出稿したい広告です。
グーグルにもフェイスブックにも両方ある広告設定メニューなので、商材によってどちらが効果的なのか検証してみると良いでしょう。

なお、ステップ3に当たるショッピング広告やディスプレイ広告については、どちらかというと成長期にオススメです。
初期から成長期までの優先順は、図表5-6を参照してください。

クリエイティブの比較検証は絶対にやろう p236

広告運用は雑にしても問題ないのですが、クリエイティブは数パターン用意するようにしましょう。
理由は「当たるクリエイティブ」は比較検証しないとわからないからです。
そもそも1本のバナー広告から、いきなり当たりクリエイティブが出るという可能性は非常に低いので、いくつかクリエイティブを作り、お客様からの反応が最も良いものを模索していきましょう。

その際にバナー画像を用意する必要があります。
最近では、Canvaなどのツールを使えば、簡単に見栄えの良いバナーを複数作ることが可能です。

ただ、大量生産する必要がある場合は一部外注をしましょう。
ミウラタクヤ商店でもフリーランスのデザイナーさんにバナー制作を一部お願いしています。

すぐに諦めないで正解を見つけるまで頑張る p237

僕がお手伝いさせていただいている、あるネットショップで広告を出稿することになりました。
しかし、すぐに売上につながらなかったせいか、「売れないですね……広告やめましょう」とすぐに諦めてしまうことがありました。

当然ですが、「いきなり売れる広告」はありえないです。
今のネット広告は運用型なので、出稿と運用の試行錯誤が必要です。
出稿して効果を検証し、改善点を見つけてもう一度出稿する……この作業を何度も繰り返します。

そうしてやっと広告の正解が見つかります。

広告はお客様への「接客」と捉えよう p240

「広告は売るために出すもの」

その言葉に間違いはありませんが、あくまで広告は「自分たちをよく見せて買わせるもの」ではなく、「自分たちのことを広く告げるためのもの」です。
なので、自分たちの等身大の良さをわかりやすく、気のきいた表現で広く告げると考え、運用しましょう。

一方、視点を変えれば、広告はお客様との接点でもあり、情報提供の場でもあります。
第4章でも述べたように、接点が生まれる場所は営業を仕掛ける場所です (P154) 。
広告そのものがお客様とのコミュニケーションの場となったり、ホスピタリティを高めたりすることのきっかけになりうるわけです。
なので、「広告は接客でもある」と言うことができます。

広告代理店に依頼する場合に注意すべきこと p242

今でこそ自分で広告運用するようになりましたが、実はかつて広告代理店さんに運用をお願いして、失敗した経験があります。
広告予算を50万円あずけ、運用をしてもらったのですが、新規の顧客獲得が1人しかありませんでした。
要は一人の獲得コストに5万円もかかっていたわけですが、正直、この価格で運用されては会社が潰れます。

その後、自分で広告運用するように切り替えましたが、一人の獲得コストは2000円まで下がりました。
獲得コストの差がここまで生じた原因は、代理店が広告を出すだけで、何も改善をしなかったから、というシンプルなものでした。

失敗から学んだこと p243

僕は新卒で社会人になってから、ネット広告業界で5年間働いていたので、運用には詳しいほうでしたが、それでも外部に依頼するとなると、こうまで勝手が違うものなのかと驚いた記憶がります。
その時気づいたことは、「広告代理店はネット広告には詳しいけど、商材については依頼主の想像を超えるほど詳しくはなれない」ということでした。
「広告のプロだから任せたら売れるだろう」と安易に考えていましたが、当然パートナーには苦手な分野があります。
だから、丸投げするのではなく、ビジネスパートナーとして相手の得意分野と苦手分野をきちんと考えた上で、依頼すべきだったと反省しています。

この時の経験から、僕は「自分がわかっていないことを人に依頼をするのはやめたほうがいい」と考えるようになりました。
売上を上げる感覚は、自分たちで模索するしかないのです。
地道にコツコツ商売をする中で、「失敗や成功を経験として持った上で、作業を外注する」という考え方で、依頼するほうが絶対に上手くいきます。

なので、どんな外注の場合もそうですが、自分がリーダーシップを取れる形で依頼する、という姿勢を持ちましょう。
良い意味で、人に期待しすぎない体制で取り組むほうが、ひとりECでは上手くいきます。
ちなみに、僕の外注の判断基準は「誰でもできることを作業レベルでお願いする」という考えを徹底しており、外部のパートナーが売上を上げてくれるとは考えていないです(もちろん、現在のパートナーさんは全員めちゃくちゃ頑張ってくれてます)。

外注先の利益のことも考えるようにしよう p244

先述した広告代理店さんが悲惨な結果を出した時、僕はクレームを出しました。
先方さんの運用も本当に酷かったのですが、今思えば当たり前のことだったんです。

当時の広告代理店のビジネスモデルは手数料ビジネスで、広告費に対して20%の手数料を上乗せしてクライアントに請求するというものでした。
なので、僕が預けた50万円の場合、10万円を上乗せして請求するという形になります。

ネット広告代理店さんの多くは成長意欲が高く、売上の目標も高いです。
そんな中、10万円の利益にしかならない案件に、どれほど時間を割けるでしょうか?
おそらく社内での優先順位は低かったと思います。

この経験から僕は、自分の予算をしっかり把握して、「どれくらいの金額を発注できるのかを計算し、その金額は取引先にとってメリットのある金額なのか?」を考えるようになりました。
もし、提示できる金額でお互いにメリットがあるのであれば取引をする、バランスが悪いのであれば取引しない、というふうに決めています。

事業を成長させていくには、取引先とのwin-winな関係が必要ですから、ビジネスパートナーとして相手の利益を考えて取引するようにしましょう。

ひとりECの集客では広告運用スキルは必須 p246

ひとりECにおいて売上を上げるためには、広告を活用するスキルは必須です。
広告は自分の代わり営業をしてくれるツールであり、接客ツールだからです。

「広告はできればやりたくない」という声をよく聞きます。
しかし、僕の経験上言えることですが、売上を伸ばしていくことを前提とした場合、広告を省いた集客方法で事業を成長させるには限界があります。
また現代の広告は運用型のものが多く、大きく火傷するほど失敗する、ということもありません。
だから広告は活用すべし、なのです。

p256

たとえば、ミウラタクヤ商店に最も質問や相談がくるタイミングは、LINEで情報発信をした時、もしくはメルマガ配信をした時です。
基本的にお客様が自発的にゼロから質問してくれる確率は低いです。
なので、交流を目指すなら、まずは発信をしましょう。

「マジでマジで見てください!」くらいのテンションが必要 p256

しかし残念なことに、ただ普通に発信をしていても、お客様は自分たちのことを見てはくれません。
スマホが誕生したことも要因の一つで、現代人が受け取る情報量は「2002年のインターネット全体の情報量を10とすると、2020年は6000倍の6万」にまで爆発的に増加したと言われています。
今や情報は飽和している状況。
そんな中、大好きでもないお店からの発信は興味を持たれません。

なので、情報についても「いちいち届ける」努力が必要です。
ターゲットとなる情報の受け手が興味のありそうなテーマをもとにコンテンツを作り、SNSで見てもらえるようにタイミングをはかって投稿する。
発信者の姿勢としては、「当店の情報は本当に役に立ちます!マジでマジでオススメなので、ぜひ読んでいってください!」くらいの気概が必要です。

たとえば、ミウラタクヤ商店では、後述するLINEでの接客中も過去に書いたブログのURLをバンバンお客様に送ります。
読んでくれることを期待するのでなく、「読んでもらうために努力する」という姿勢です。
これだけ情報が溢れている中で、本気で届ける姿勢がないと、受け手にはなかなか伝わらないという事実を忘れないようにしましょう。

プレゼントキャンペーンは無意味 p258

SNS開設当初、フォロワーを増やしたくて「RTしてくれたら、抽選で○○プレゼント!」という、ツイッター上のRT(リツイート)企画がよく見られます。
当店でもやりましたし、Shopify教育パートナーのアカウントでもやりました。
EC家庭教師のクライアントさんでも、やっているのを見かけましたし、本当によく実施されているキャンペーンです。

しかし、結論あれ、意味ないっす……。

実施すれば確かにフォロワー数は増えますが、「今後の購入につながるか?未来のお客様になってくれるか?」という観点で言うと、やる意味はないと思うからです。
実際やってみた僕の感覚ですが、SNSでちゃんと交流してフォローしてくれた人よりも、売上に対しての影響力はほぼ皆無、と言っていいくらいです。
キャンペーン直後に商品原価と配送料だけがかかって終わり。
未来の売上やお客様との交流に全然つながらなかったと感じています。

お客様との関係値を築きたいなら p259

リアルの友達関係に置き換えてみると、この感覚はよくわかってもらえると思います。
たとえば、道を歩いている時、「千円札あげるので、友達になってくれませんか?」といきなり言われた人と友達になれますか?
さらにその人から「この商品良いですよ」ってオススメされたら買います?
買わないですよね。
RT企画は無意味という感覚は、これに近いです。

プレゼントキャンペーンを有意義にする方法 p261

とはいえ、一つだけRT企画の良いところを挙げるとすれば、「爆発的な認知」を得ることができる点です。
みんな無料のプレゼントは欲しいですから、そりゃ人も集まります。
重要なのは、そうして得られた認知を「好印象に変える」か「無関心のままにする」かですが、実は発信者自身の努力によって、関心度合いを変えることができます。

意外に知られていない手法ですが、それは「応募者へめちゃくちゃ丁寧にDMを送ること」です。
街頭の無料サンプル配布などと同じで、ただ渡すのではなく、丁寧に、愛嬌よくサンプルを渡すほうがブランドへの印象は圧倒的に良くなります。

もちろん100%好印象を残せるとは言いませんが、人間らしさを伝える努力し、一生懸命な姿勢を見せることは絶対にやったほうが良いです。
やらないよりは、やったほうが印象に残る確立は高められます。

RTしてくれた人にめちゃくちゃ丁寧にDMを送った結果 p262

実際に以前、ミウラタクヤ商店でも「応募者全員にチャコールバターコーヒーのサンプルをあげる」というRT企画を実施しました。
その時、RTしてくれた人に1件ずつDMを送り、送った後もDMで「感想ください!」とか「これからもよろしくお願いします!」みたいは話をたくさんしました。
結果、売上がめちゃくちゃ上がりました。
また、その時に仲良くなった人で、今でもリピートしていただけるお客様がたくさんできました。

一番びっくりしたのが、普段はお得情報をbot的に流すだけの「THE懸賞アカウント」みたいな方からも積極的にコメントをもらい、商品まで買っていただけたことです。
「人間だから話せばわかる」とまでは言いませんが、認知はあくまで起点でしかありません。
むしろ認知してもらった後の交流のほうが、圧倒的に人の行動変容を起こします。
だから、丁寧に、継続的にコミュニケーションを取る姿勢はもの凄く大事です。

結局、RT企画と言っても、言葉のアウトプットをいかに行うか、つまりSNSの基本姿勢「一に発信、二に交流」なんです。
「認知企画」のつもりでただただRTを稼いだとしても、企画者自身のアフターフォローが薄っぺらいと、未来永劫常連さんにはなってくれません。

なので、ツイッターを成功させたいなら、継続的な交流を念頭に楽しむようにしましょう。
そして、企業のアカウントでも個人のアカウントでも、個々のつながりは「フォロー」とは、「ひとりの人間」として、人と交流する気持ちで接しましょう。

オンライン接客で売上は確実に上がる p266

ここからはSNSを活用したオンライン接客について説明していきます。
まず、何よりも大事なこととして、僕は「オンライン接客をすることで、売上は確実に上がる」と考えています。
理由は、接客によって購入を迷っているお客様の疑問を解消できるからです。

たとえば、リアル店舗での買い物経験を思い出してみてください。
「すごく欲しいんだけど、一つだけ疑問があって迷う」「あとひと押し、何か欲しいな〜」という経験はありませんか?
あるいは、ネット広告で欲しい商品を見つけてECサイトに遷移した時にも、「調べるほど欲しくなるけど、ネットで調べきれない疑問が残る」「あと一つだけ誰かに質問したい!」という経験はないでしょうか?

そんな時に問い合わせ対応が、「メールフォームで問い合わせ」だけだったら、購入意欲が削がれませんか?
逆にチャットで「すぐにお答えします!」とオープンな窓口を設けている店であれば、気軽に問い合わせをして疑問を解決し、満足度の高い商品購入体験に結びつけられる可能性が高まります。

ある課題を抱えているお客様に刺さる p267

僕が「売上は確実に上がる」と言う理由は、まさにココです。

迷っている「ある課題を抱えているお客様」に対して、チャットによるオンラインがピンポイントで刺さるわけです。
お客様の課題は千差万別だけど、お店や商品に詳しい運営者なら即解決してあげられる疑問も多いはず。
ならば、チャットで即解決してあげることで、購入を迷っているお客様の背中を押して上げる確立が格段に高められるわけです。

ひとりECをやるなら絶対に「LINE接客」をしよう p268

フォロワーさんと交流するにあたって、本当にオススメなのがLINEです。
意外にも表立ったところでの会話を好まない人が多いのか、SNSでのリプライではなく、わざわざLINEやDMで直接連絡をくださる方のほうが多いのです。

ミウラタクヤ商店は健康食品のお店なので、表立ってダイエットをしていることを人に知られたくないという理由から、こっそり連絡をくれるのかもしれませんが、ともかくツイッターやインスタグラムのようなオープンな場所では会話をしたくない、という人が一定数いるのは確かです。

そんな人たちのために、1対1で対話できるLINEアカウントを公開するのはとても有効です。
ECサイト内にリンクを貼り、「質問・相談なんでも答えます!」とアピールしてみましょう(図表6-1)。

LINEアカウントの公開をオススメする理由は、次の二つです。

LINE接客をオススメする理由
理由 1 日本人の多くはLINEを活用している
理由 2 LINEは発信ツールとして使える

理由 1 日本人の多くはLINEを活用している p269

言わずもがな、LINEは老若男女問わず、日本人の多くが活用しており、その数は8000万人と言われています。
これは日本の人口の80%近くとなり、SNSの中ではナンバーワンの規模になります。

相手が使いやすいSNSで交流してあげることは、お客様に対する一つのホスピタリティになります。
お客様が問い合わせのハードルを意識しなくて済む環境を作るために、日本で最も利用者数の多いLINEは最適なのです。

理由 2 LINEは発信ツールとして使える p270

チャットツールは世の中にたくさんありますが、それらにはないLINE最大の武器として「発信力」があります。
LINEは過去に友達登録をしてくれた人に対して、一斉配信をする機能を持っているからです。

実は、図表6-1に示したようなLINEのアイコンからお客様が問い合わせをする時、ミウラタクヤ商店と友達登録をする必要があります。
つまり、お店にとって問い合わせが増えるほど、友達登録者数が増える、ということになります。
そうして登録してくれた友達に対して、一斉にプッシュ通知で案内をすることができるのがLINEの強みです。

他のチャットアプリは交流を繰り返しても、一斉にプッシュ通知を送ることができません。
本書執筆時(2022年1月)、チャットツールとして使えつつ一斉配信もできるアプリはLINEだけなのです。

あくまでミウラタクヤ商店の事例ですが、LINEの発信力(お客様に投稿を認知してもらう力)はメルマガを超えて圧倒的に強力です。
ミウラタクヤ商店では毎週末に、商品の使い方やダイエット方法などをまとめてLINEで発信します。
その発信のタイミングが常に、最も売上が大きいのです。
たまに滑る時もありますが、平常の日販の1.5倍~2倍を達成します。
もちろん使い方にもよりますが、自分が発信したいことを、お客様に認知してもらうという意味での発信力はとても強力です。

p273

確かに、ネットとリアルは別物と考える風潮がまだまだ強く、オンライン接客はそれほど浸透しているわけではありません。
しかし、リアルと同じような丁寧な接客をオンラインで実施するだけでも、お客様に感動されることうけあいです。
まだ実施していないEC事業者様は、すぐにでも開始したほうが良いと思います。
LINEはもちろんですが、ほかにもチャネルトークも便利なので、使いやすいものをぜひ導入してみてください。

ミウラタクヤ商店のオンライン接客 p273

ミウラタクヤ商店は創業当初から、LINE@の時代からLINEアプリを活用し、数多くのお客様とつながりを持ってきました。
結果的に現在の友達登録者数は、ひとり運営ながらも2万人です(そのぶん、ブロック数も1万人ですが……笑)。

ステップ 1 お店として信頼してもらえる p276

ECサイトで初めて買い物をされるお客様は、不安を抱えています。
「通販詐欺じゃないか?」「ちゃんとした企業だろうか?」「運営スタッフはしっかりしているか?」など、顔が見えないぶん、不安に思われているお客様は多いのです。

そんな中で、リアル店舗と変わらないようなしっかりした接客をすることで、お客様に大きな安心感を与えられます。
「しっかり対応してくれる店だ」と感じてもらえることで、お店として信頼してもらえるようになります。

ステップ 2 人として信頼してもらえる p277

お店が信頼されると、徐々に接客者自身が人として信頼してもらえるようになっていきます。
僕の肌感ではありますが、最近のお客様は類似したカテゴリーの商品でどれを買うか悩んだ際に、「誰から買うか」を重視する傾向が見られます。
応援消費に近い感覚だと思いますが、そこに人としての信頼が影響しているのは間違いないと思います。

そうして、人としての信頼度が高まると、リピート率が上がり、オフラインでの口コミが広がるといった現象が起こります。
たとえば、次の口コミの流れは、実際に当店のお客様から教えていただいたものです。
ちなみに、当店は健康食品のお店です。

コミュニケーションがすべて。SNSでそれを実践する p281

SNSのフォロワーさんやLINEでのお客様とのやり取りと、オフラインでのお客様とのやり取りに違いはありません。
もしあるとすれば「会話する場所」が違うくらいです。

オンラインとオフラインでは、同時並行的に効率的な応対ができることと、「人間らしい」関係を構築していくことが、トレードオフになっているように感じます。
しかし、それだけです。
人が求めるサービスの質や体験に違いはありません。

p286

しかし、成長を目指しながらも、「事業拡大のために人を雇うぞ!」と思ったことは一度もありません。
第1章でも触れたように、組織構造からくる人的ストレスで心が2回折れたこと、人件費の負担がストレスになることなどが背景にはありますが、ひとりECをまだまだできると思っているからです。

だから当面は、身体における健康問題が発生する確率が上がる40歳までは、社員として誰かを雇用することは一切考えていません。

こんなことを、なぜ最終章の、しかも冒頭からわざわざお伝えするかというと、個人でも売上を大きく伸ばせるし、成長できるってことを、皆さんにちゃんとお伝えしたいからです。
成長というのは、売上のことだけではなく、働くことの価値観や生き甲斐にもつながる成長のことで、それを生涯かけたECという生業の中で育んでいくこともできるんだってことをお知らせしたいんです。