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「7日間でマスターする 配色基礎講座」を読んだ

7日間でマスターする 配色基礎講座」を2025年08月22日に読んだ。

目次

メモ

三要素を同化させる p12

混乱した配色をしずめるには、色相、明度、彩度のそれぞれの要素を近づける方法が基本。

それぞれの色には主役、脇役といった役割がある(P.28)。
その役割に応じて、しずめてよい脇役は同化させて落ち着かせ、元気に目立たせたい主役はそのまま残す。

これで混乱がおさまり、主役がはっきりと浮かび上がる。

イメージのギャップは厳禁 p18

どんなに美しい配色であっても、イメージが合っていないと違和感を覚えてしまう。
和菓子には和菓子らしいイメージの色調があり、洋菓子には洋菓子にふさわしいイメージのトーンがある。

五役色を理解する p28

小説や映画に主役、脇役があるように、配色の各々の色には役割がある。
その色が役割を果たした時に、はじめて配色全体がすっきりして安定する。
最も基本的な役割は5つあり、これをマスターすれば、配色づくりに役立つ。

1 主役色
文字通り、配色の中心になる色。
他の色を選び出す時もこの主役色が基準になる。

2 脇役色 (引き立て色)
主役を引き立てるための色で、縁の下の力持ち。
主役の近くにわざと反対色を置くと主役が生き生きとしてくる。

3 支配色 (背景色)
背景として全体を包み込む色は、面積が小さくても配色全体の気分を配する。

4 融合色 (なじませ色)
主役色がその他の色から浮き上がり遊離した時、離れたところに渋めの同系色を置いて全体をなじませる。

5 アクセント色
強い色を小さい面積に散らすと、配色全体が生き生きする。

(十役色 以上の他に、6 つなぎ色、7 散りばめ色、8 バランス色、9 添え色、10 重ねハイバルール色がある)

主役が決まると全体が安定する p29

主役には、最も強い色を置く。
主役にふさわしい強さにすると配色全体の中心が明示されるので、色の見え方がすっきりとし、安定する。
主役の位置は中央部でも画面の端でもよい。
強い色を置けば、そこが主役になる。

反対色が主役を生かす p30

主役に脇役色(引き立て色)を添えると配色全体が生き生きして、見違えるように活気が出てくる。
主役色に対し反対側にあたる色相が脇役色になり、主役を引き立てる役割になる。

背景の色が全体のイメージを支配する p32

同じものを撮影していても背景色を変えるだけで、イメージがすっかり変わってしまう。
主役の後ろに隠れるように見える背景色だが、実は配色全体のイメージを支配している。
主役色は配色の中心とはいえ、案外弱い立場なのだ。

浮き上がった色をなじませる p34

強い色同士が強く対立したり、1色だけが浮き上がってしまった時には、〈なじませ色〉を添えると、全体が穏やかにおさまる。

アクセントを加えると生き生きする p36

変化が少なくつまらない配色の中にアクセント色を加えると、一変して活気が出てくる。

左の図はクマのシルエットがポイント。
このクマを鮮やかな反対色に替えると、さらにインパクトが増して楽しい画面になる。
この違いがアクセント色の効果だ。

〈引き立て〉と〈なじませ〉の両面から調整 p40

配色を組み立てるには、プラスとマイナスの両面から考えていく。
つまり、配色を盛り上げ引き立てる方向と、落ち着かせてなじませる方向の両面だ。

例えば、自分の好きな色を中心にして第1案ができたとしよう。
次にこれを見て、落ち着きすぎてぼやけていないか、きつすぎて不安定になっていないかを見てみよう。
もし落ち着きすぎていたら、引き立てる方向に直せればよい。
反対に不安定なら、しずませ、なじませる方向で調整すればよい。

主役をはっきりさせる p41

配色全体がぼやけてしまったら、ポイントをしぼり込んで主役をはっきりさせよう。
配色全体の中で主役になる部分をより強調し、あいまいなところは取り去る。
ポイントがはっきりすると、気分が盛り上がるだけでなく、全体がすっきりとして落ち着く。

くすみを取って彩度を上げる p41

沈んだ色調、重苦しい色調になってしまったら、くすみを取って鮮やかな色を増やそう。
一気に明るい配色になる。
沈んだ色調とは墨色を多めに含んでいる色のことで、この墨色を減らすと鮮やかな色に変わる。
この方法は配色を引き立たせるやり方の中で最もシンプルだが、最も効果的でもある。

白と黒の対比はさわやかな緊張感 p51

白やグレー、黒は無彩色といって、鮮やかさのない、感情を抑えた色だ。
色相差がないため、明度差の程度や配色が決め手。
明度差を大きくするほど、さわやかに引き締まる。

分離すると動きが出てくる p52

色相順、明度順に配列することを〈グラデーション配色〉という。
反対に、各色が独立するように配置する方法を〈セパレーション(分離配色)〉という。
同じ色を用いても並べる順番によってかなり印象が変わってくる。

均一な距離に配置する p53

セパレーション効果を出すには、同じ大きさの色面を等間隔に配置するとよい。
色同士のつながりが弱まり、1色1色の独立した主張が動きをつくり出す。

ゼロの色〈黒〉は最も強力な脇役色 p66

黒は〈色がない〉特殊な色。
彩度も色相も明度もゼロの、暗黒で無の色だ。
しかし、黒を添えると添えられた色が引き締まり、力強い配色ができる。
他の色と組み合わせると、最も強力な脇役色に変わる。

白は中立なので、他の色を崩さない p68

白は全色彩の中で最もニュートラルで主張しない色。
しかしこの白が使い方によって全体を引き締める色に変わる。
他の色の持ち味を損なわずに、配色全体を引き締める。

白との差はシャープ p68

人の目は最も明るい白に敏感だ。
わずかな明度差でも、白の効果は見えやすい

重い色を上に置くと重心が上がり、動きができる p108

重い色を下半分に置くと重心が下になる。
重い色を上に置くと重心が上がり、全体に動きが出て緊張感のある配色になる。
器物の重心は、下げると安定するが動きが止まってしまうので、絵画などの構図では重心を上にすることが定石。

重い軽いは明度で決まる p108

明度が落ちて黒色に近づくほど、重い印象になる